はじめてみた

一体貴方は誰?





-空舞-





「従兄上!こんなとこにおられたのですか!」


「げ・・岱!」

「また執務をさぼって・・・」





馬超の傍に怒りながらやってきたのは、ゲーム内でもまったく見たことのない人

綺麗な銀髪を上でお団子にしており、残りの髪は下で三つ編みをしている
左耳には緑色で黄色の横ラインが一本入ったピアスが揺れていた



その人の視線が馬超から馬超の手を伝って、私にきた


私の肩に置かれている手を見たとたん、その人は一瞬青ざめて、馬超のほうをキッと睨んだ



「あ・・・従兄上・・!また女の方を口説いていたのですか!?」

「は!?お前、何言ってんだ!?口説いてなどいない!」

「ならその手は何ですか!」

「なっ、違うぞ!これはただ挨拶を・・・」

「違いません!従兄上はいつもそうでしょうが!!」





なんかやっかいな事になってしまった?
馬超は私の肩から手を離し、銀髪の人と言い合い、というか口喧嘩?をはじめてしまった
この状況・・・いったいどうしろと


あ、でもあの馬超が、口喧嘩で押されてるなんて
なんか必死で反論してるみたいだし、新鮮だ





ちらっと趙雲と姜維のほうをみたら、二人とも苦笑いを浮かべていた
またいつもの光景、みたいな顔をしてる
・・・もしや日常茶飯事?


ぼーっと二人の言い合いを聞いていたら
なぜか会話の矛先が自分にきてた




「ならこの方は誰なのですか!」

「へ?」

「こいつは、『蜀の勝利の神』だ!劉備殿から聞いただろ!?」




馬超のその一言に反応して、銀髪の人は今まででの言い合いはどこにいったやら、黙り込んでしまった
そして私のほうを見た

さっきまでの怒っている表情じゃなくって、なんだか焦っているような表情で





「・・っ!すみません!!」

「え、えぇ!?」

「貴方が勝利の神だなんて知らなくて・・・!今までの無礼、どうかお許しください!」





急に頭を下げられた
・・・こういう場合はどうしたらいいの!?
今まで一般学生だった自分には、こんな立場になった事がないのでさっぱりだ
その前に、この人に無礼なんて何もされてないような気がするんだけど・・・



「あ、あの、顔あげてください!私、別に何も思っていないし・・」


銀髪の人は恐る恐る顔をあげてきた


「無礼とか、全然気にしてないから!むしろドンドン無礼しちゃってください!ね!」


・・・なんか違うぞ」

「こ、細かい事は気にしないの!それに私、今日此処に来たばっかりだし・・・
劉備殿とか孔明先生とかと違って、そんな偉い人とかじゃないしさ!」



「勝利の神だから、そこらのやつよりかは偉いと思うぞ?」

「ば、馬超は黙って!いちいち突っ込みをいれない!」




馬超と漫才(?)をやってる途中にクスクスと笑い声がした
それは銀髪の人の笑い声だった



「あ、すみません。なんだか予想していた感じとは違って・・・。面白い方なんですね」



銀髪の人はニコッと笑った
此処で会ってからそんなに時間もたってないけど、
怒った顔や焦った顔しか見てなかったので、笑顔が見れてとても嬉しかった



「だろ?俺もそう思った」
「私も思ったな」
「私もです」



一気に四人に納得されてしまった
・・・なんかすっごく複雑なんだけど
喜んでいいところなのだろうか




「ま、誤解も解けた事だし、そろそろ紹介するぞ。こいつは俺の従兄弟の、馬岱だ」

「改めまして、馬岱です。好きなようにお呼びくださいね」



お好きなように
そういわれると普通の呼び方より違う呼び方がいい!


「じゃあ・・・・岱ちゃん・・?」






「・・・岱ちゃん・・くくっ・・岱ちゃんか・・!お前最高だな!決定だ!!」



「え、えぇ!?ちょ、馬超!!ほんとにいいの??」


馬岱のほうを見ると、本人は困った顔や怒った顔はしておらず
笑顔だった
・・・なんか馬超に対する笑顔が黒いのは気のせいだろうか・・
実は腹黒説?




「私は構いませんよ。貴方のことはなんと呼べばよろしいですか?」

でいいよ」

・・・ですね、よろしくお願いしますね」

「うん!こちらこそ!」




私と岱ちゃんは、お互いに手を差し出しあい、
しっかりと握手をかわして、笑いあった




銀髪の人

(馬超をいつも支えてた人)






***
創作三国志キャラその1、馬岱の登場でした!
銀髪の子!またちゃんと設定書きます!